
日本の金利は明らかな上昇傾向にあり、特に長期金利が注目されています。7月15日、10年物国債の利回りが約17年ぶりの高水準である1.595%に達しました。これは、リーマンショック直後以来の高水準となります。
そんな最中に、私は横浜に区分マンション1戸を所有しており、不動産投資ローンを組んでいます。
2021年に購入した物件であり、購入価格は2,390万円、借入金は2,160万円です。
購入価格や利回りなどの物件詳細については以下記事をご参照ください。
金利の見直しは半年に一度行われますが、今年(2025年)の7月から不動産投資ローンの金利が恐ろしいほど上がってしまいました。
2.8% → 3.35%
0.55%も上昇。
いくら何でも上がりすぎだろと、文句を言いたいところですが、変動金利でローンを組んだということは、金融機関の握る手に委ねられているということで、金融機関の決めた金利に従わなければなりません。
この金利上昇により、生活はどう変わってしまうのか、本記事では、区分マンション投資をやっている筆者の実状を公開していきます。
残債額の公開
2024年3月の金融政策決定会合で、日銀はマイナス金利の解除を決めました。 長く低金利が続いていた日本において、17年ぶりの利上げとなります。その後も、政策金利は段階的に引き上げられてきました。
金利上昇局面に入ったことはすでに周知の事実であり、当然、私のローン金利も上昇することは予想できていました。
そのため、順次繰り上げ返済を進めており、2025年7月時点の残債は「約800万円」です。
繰り上げ返済の推移は以下になります。
2024年8月 500万円
2024年12月 400万円
2025年5月 200万円
2025年8月 100万円
合計:1,200万円
区分マンションを最大で3戸所有していた時期があり、近い将来まずいことになりそうだったので、キャッシュは貯めていました。2戸を売却するとともに、家賃は最安値と言えるところに引っ越して固定費を抑え、少しではありますが副業もやってキャッシュを工面しました。
また、旧NISAを取り崩して、それもすべて繰り上げ返済に充てました。本当は取り崩したくなかったのですが、元本が大きすぎて、利息支払い(当時のローン金利2%強)の負担を減らすことを優先しました。
繰り上げ返済した金額はすべて元本の返済に充てられるため、元本にかかる利息が減り、結果として総返済額も軽減されます。
少ない手出しで不動産という資産を他人資本で手に入れることができるのが不動産投資であり、そこに多大な自己資金を投入してしまったら本末転倒であることは理解していたつもりですが、金利上昇局面で元本2,000万円に対する利息支払い額は大きすぎます。
複利を味方につけた長期間の積立投資が35年後とんでもないリターンを生み出しますが、その真逆のことが起きてしまっています。
金利が上昇してしまうと、繰り上げ返済で抑えた利息分が相殺されてしまい、少額の返済では大きな効果を得るのが難しくなるので、結構な金額を1年の間で返済しました。
金利上昇推移
金利の上昇速度が無情であり、生活への影響は避けられないぐらいの速さでした。
この物件に関するローン金利の上昇推移は以下になります。
2021年:2.00%
2022年上期:2.00%
2022年下期:2.10%
2023年上期:2.25%
2023年下期:2.25%
2024年上期:2.45%
2024年下期:2.80%
2025年上期:3.35%
住宅ローンだとこんな速度の上昇は考えにくいと言えますが、投資ローンというのは容赦なく上げてくるということがよくわかりました。
そしてこの金融機関は、3戸目に、はじめてローンを組んだところで、1、2戸目とは別のところでした。仲介業者が提携している金融機関であったのですが、与信枠がたいぶ埋まっていたので、ひとつランクを落とした金融機関を紹介されてしまったというところでしょうか。
明らかに1、2戸目でローンを組んだ金融機関より金利が高かったです。(あと、その他のサポート面にも差を感じるところが結構ありました。)
ローンを組んだ当初の2.00%から1.35%も上がってしまっていますが、これにより生活はどう変わってしまうのでしょうか。
最もわかりやすいのが年間の支払い利息額の変化だと思います。2000万円ローンで2.00%と3.35%とでどのくらい変わってくるのか簡単に計算すると以下になります。
金利2.00%の場合の年間利息: 2000万円 × 2.00% = 40万円
金利3.35%の場合の年間利息: 2000万円 × 3.35% = 67万円
差額: 67万円 – 40万円 = 27万円
年間で約27万円も利息負担が増えることになります。月に直すと2万2500円です。これの何が問題かというと、月々のローン返済の元本がこれではまったく減らないということです。
5年ルールがあるので、直近のローン返済額に変更はありませんが、2万2500円の利息支払いが増えているということは、毎月、ほとんど利息しか支払えていないということになってしまいます。たとえば、月々の返済額が7万円であった場合、元本返済分は1万5千円弱となってしまいます。
これでは利息支払いばかりでいつまで経っても返済は進みません。つまり、何とかしないといけない状況だと言うことです。
金利交渉
2.8%→3.35%の0.55%上昇は、その投資ローンの基準金利の上昇幅より大きく、さずかに一気に上げすぎだろと考え、金利交渉をしてみました。
結論から言うと結果はダメでした。
まず窓口となるところに電話するわけですが、窓口で対応してくれた人が明らかに金融に関する知識がまったくない人で、金利交渉どころではなかったです。
どういう会話をしたかですが、まず金利交渉の材料として以下を用意して、金利交渉の場を設けてもらえないかということをお願いしました。
- 繰り上げ返済により、オーバーローン状態は解消している
- 年収がローンを組んだときより上がっている
- 他の借入もない
しかし、なかなか話が通じず、「金利は全員一律である」と言われてしまいました。
どうも、基準金利(全員に提示される条件)と適用金利(個々の状況に応じたもの)の違いがわかっていないようで、「金利は一律同じであるというのは本当に間違いありませんか」と確認してみました。
その際は「はい」と言っていましたが、その後、連絡があり、その点は間違いでしたと訂正がありました。
私も揚げ足を取りたいわけでなく、交渉の場を設けてほしかっただけだったのですが、無理そうなので諦めました。
1、2戸目でローンを組んだ金融機関では、少なくとも話は聞いてもらえたのですが、この辺りも金融機関によって差があるようです。
借り換えの検討
金利交渉は諦めて、次に行ったのは借り換えの検討です。
ただ、ローンの借り換えにかかる費用をあまく見てはいけませんでした。様々な費用がかかって、得するのか損するのか、手間も含めてそれらを計算しないといけません。
ケースにもよりますが、具体的には以下のような費用がかかる可能性があります。
- 融資事務手数料
- 保証料
- 印紙税
- 抵当権設定費用・抹消費用
- 司法書士報酬
- 全額繰り上げ返済手数料
それぞれどれくらいかかるのか、ひとつずつ見ていくと長くなってしまうので割愛しますが、ローンの借り換えは難易度は高いです。
借り換え先の金融機関を選ばないといけませんし、金利上昇局面の今、せっかく借り換えて金利が下がったとしてもすぐに上がってしまう可能性も十分にあり得ます。
つまり、手数料を含めた総費用と借り換えによって金利差で得られる節約額を慎重に計算する必要があるというわけです。ある意味「運」の要素もあり、なかなか一朝一夕にできるものではありません。
私の場合は、もうすでに元本をだいぶ減らしていたので、計算してみたところ、借り換えしてもほとんど意味はないという結論になりました。
不動産投資ローン返済計画
ということで、金利交渉も借り換えも頓挫し、早く返してしまおうという結論に至りました。
今持ってる物件は購入してからまだ5年経っておらず、来年5年が経過します。そのタイミングで繰り上げ返済手数料も下がるので、それまでにキャッシュを貯めておこうと考えています。
もしくは、金利がさらに上がるようであれば、そのタイミングで手持ち分を繰り上げ返済してしまうことも視野に入れています。
ローンがあるということが不都合になることも生じてきており、来年、再来年には全額返済して抵当権を外してしまいたいです。