立地が良いとは具体的にどういうこと?

不動産投資と言えば、バブル期などでは、安く買って高く売るという転売を目的とすることがほとんどだったと言います。いわゆる「土地転がし」という転売手法を繰り返していくだけで、桁違いのリターンを得ることができたそうです。しかし、現在はそういった短期的な利益を目指すのではなく、長期的に安定した家賃収入を得ることに、時代とともに移り変わっています。

では、長期的に安定した家賃収入を得るための重要な要素は何でしょうか。

それは「立地」です。

不動産投資は「立地が命!」という有名な格言みたいなものがあります。実際、立地は購入価格の次、もしくは同等に重要な要素と言われています。

当然、立地が良い物件ほど、入居率が高くなり、毎月の家賃収入も高くなります。逆に、いくら安い物件でも人がほとんどいない田舎などでは収益は見込めないでしょう。
実際、都心部を希望する方は、築年数よりも、立地の良さを重視する傾向にあります。

では、立地が良いとは具体的にどのような場所を指すのでしょうか。

駅からの距離

まず第一に駅から近いかどうかです。これは都会に住んでいる方にとってはとても重要で、当たり前なことなのですが、地方に住んでいる方にとっては実はそうでもありません。
地方に住んでいる方にとって、車は必須であり、出勤するときも、買い物するときも車を使います。そのため、駅からの距離はそこまで重要視されないこともよくあります。対して都心部に住んでいる方は、車はそれほど重要ではなく、あえて持たない人もたくさんいます。
というのも、都心部の駐車場代はものすごく高く、空きもない、さらに渋滞も多いし、職場にも従業員用の駐車場なんてない場合がほとんどです。持ってても維持費ばかりが取られて良いことがないと考える人が多いわけです。
その代わり、都心部の地下には地下鉄の路線が張り巡らせており、駅の数がものすごく多いです。都会の人は毎日それら公共交通機関を使って移動します。ですので、当然駅から近い物件、もしくはバス停に近い物件に人気が集まります。

駅から徒歩何分までなら許せるかというと、駅から5分内なら「優」、10分以内なら「良」、20分以内なら「可」、それ以上は「不可」とランク付けされます。
都心部は駐輪場も有料であったり、そもそも空きがなかったりするので、自転車も乗りづらく、「徒歩」で何分かというのが、とても重要なのです。

さらに主要ターミナル駅に近ければ近いほど良いです。どこに行くにしても速く着きますし、乗り換えも少なく済みますから。

交通利便性が高い物件を選ぶことは言ってみれば「時間を買う」と言い換えることができるというわけです。

駐車場の有無

マンションであれば、居住者用の駐車場が付いているかどうかも重要です。車は必要ないと考える人がいる一方で、当然、欲しいと思う人もたくさんいます。ですが、近場に月極駐車場あるかどうか、空いているかどうかもわかりません。特に都心部は、よほど運が良くない限り空いていないことがほとんどでしょう。探索範囲を広げれば空いてるところが見つかるかもしれませんが、車まで何分も歩かされるのも嫌です。ですので、マンション内に駐車場があるかどうかはとても重要なのです。

近くにコンビ二や商業施設があるか?

生活用品や食料を買える場所が近くにあれば、とても便利なのは言うまでもありません。実際、住んでみると近くにそういった店があるかないかで生活の豊かさ、便利さが大きく変わることが実感できますね。
他に、教育施設や医療機関があるかどうかも重要です。

高台にある

土地が高台にあって、低地より地盤も良ければ、豪雨にみまわれても浸水しないし、川が氾濫しても被害が少ないといった自然災害に強いという恩恵を受けることができます。
これは「安全を買う」と言い換えることができます。

実際、「3A地区」と呼ばれる都心の中の都心「麻布、青山、赤坂」の中でもプレミアが付く超一等地の多くは高台にあrます。

治安が良い

どの地域が治安が良いか悪いかという評判は今の時代すぐに広がります。ひとり暮らしの女性はもちろん、男性でも夜中に外でブンブンうるさくされたらたまったもんじゃありません。これも「安全を買う」と言い換えることができますね。

まとめ

このように、そこに住むことで得られる対価が大きい場所にある土地を、「立地が良い」と言います。

立地が良い、悪いというのは、その地域の特性によって変わってくるものですが、要は、その物件で暮らしたいかどうか、入居者の視点でそれを考えれば自ずと立地の善し悪しが見えてきます。